現実は残酷です。
だが嘆いたって始まらないのです。
時計の針がパッタリと止まった四年前
息が止まり
手が止まる
それでもある一つの願いを頼りに
少しずつ動かしていく
夏がすぎ
秋をこえ
冬がきて
春になる
そして
時がきて
ある時
ほんの少しの遊び心から
その子に
ピンクのポケットがわりの
口をつけた
あ。 生まれた
ピンクのポケットと一緒に
新宿駅のホームに
一人立っていた。
一人の女性が声を掛けてくれた
「かわいいですね」と笑った。
「そうなんです」
「僕もそう思っているんです」
あ。。
これだ
たった一人でも
目の前の一人を笑顔に
していけば
その一人がまた
そうすれば。。。
現実は残酷です
ならば自分が法隆寺に
なれば良いのです。
僕はそのピンクの
ポケットの子の名前を
いつか
夢で呼んだ
僕の子
「モリヲ」
と名付けました。
。。。。